神宮式年遷宮 伊勢志摩きらり千選

 ○第62回神宮式年遷宮の祭典と行事を年次順に掲載します

(平成17年)

山口祭 やまぐちさい        → 平成17年5月2日
  遷宮の御造営にあたり最初に執り行われる祭儀。御造営用材を伐採する「御杣山」の山口に坐す
  神を祭る。御杣山は時代により変遷があるが、古例のまま皇大神宮は神路山、豊受大神宮は高
  倉山の山麓で行われる。 

木本祭 このもとさい          → 平成17年5月2日
  新宮の御床下に奉建する「心御柱」の御料木を伐採するにつき、御木の木本に坐す神を祭る。
  深夜、両宮域内の山中で行われる秘祭で、「物忌」と称する子供が忌斧を執って御料木奉伐の儀
  を行う。奉伐された御料木は新殿完成時まで内宮は御稲御倉、外宮は外幣殿に安置される。

御杣始祭  みそまはじめさい     → 平成17年6月3日
  御杣山で伐採作業を始めるにあたり、先ず御神体をお納めする「御樋代」の御料材を伐採する祭儀。
  皇大神宮・豊受大神宮の御料木が立つ祭場で安全を祈願し、御料木を「三ッ尾伐り」という古作法で
  切り倒す。

御樋代木奉曳式 みひしろぎほうえいしき    → 平成17年6月9日・10日
  御杣山で伐採した御樋代の御料木は、沿道の各地で盛大な歓迎を受けながら週日を経て伊勢に
  陸送される。当式はこれを両宮域内に曳き入れる儀式。到着した御料木は、皇大神宮は五十鈴川
  を遡り風日祈宮橋付近から神域に曳き揚げられ、豊受大神宮は外宮北御門から神域に入り、それ
  ぞれ五丈殿前に安置される。

御船代祭 みふなしろさい          → 平成17年9月17日
  「御樋代」をお納めする船形の「御船代」の用材を伐採する祭儀。内宮と外宮の両宮域内に宮山祭
  場を定め木本の神をまつり、「物忌」と呼ばれる童男童女が草木を刈り初め、小工が伐採の式を行う。

(平成18年)

御木曳初式  おきひきぞめしき     → 平成18年4月12日・13日
  伊勢市・二見町・御薗村の三市町村に住む旧神領民が、御造営の用材を両宮に奉曳する伝統行事
  「御木曳」の始めに行われる儀式。正宮や別宮の棟持柱などにあてられる「役木」という代表的な
  御用材を、ゆかり深い特定の町の住民が神域に曳き込み、「役木曳」とも称する。

木造始祭 こづくりはじめさい       → 平成18年4月21日
  御造営の工事開始に際して作業の安全を祈り行われる祭儀。五丈殿で饗膳の儀を行い、同殿前に
  安置してある御木曳初式で奉曳された御料木に小工が忌斧を打ち入れる。

御木曳行事(第一次) おきひきぎょうじ      → 平成18年5月 〜 7月
  旧神領にあたる伊勢市・二見町・御薗村の住民が2ヶ月間にわたり御用材を両宮に曳き入れる盛
  大な行事。旧神領地の町内総出の晴れの舞台で、数日前に揃いの法被姿で二見浦に「浜参宮」
  をして心身を清めて行事に臨む。内宮の領民は木橇に御用材を積載して五十鈴川で「川曳き」を
  行い、外宮の領民は巨大な御木曳車で「陸曳き」を行う。全国の「一日神領民」も多数参加し、
  期間中の伊勢の街は勇壮な掛け声と木遣音頭で包まれる。

仮御樋代木伐採式  かりみひしろぎばっさいしき     → 平成18年5月17日
  「遷御」の際、御神体を納める「仮御樋代」と「仮御船代」の御用材を伐採するにあたり木本に坐す
  神を祭り忌斧を入れる式。

(平成19年)

御木曳行事(第二次)

(平成20年)

鎮地祭 ちんちさい
  新宮を建てる新御敷地で執り行われる最初の祭儀で、御造営作業の安全を祈り新宮の大宮地に
  坐す神をまつる。

(平成21年)

宇治橋渡始式  うじばしわたりはじめしき
  皇大神宮の入り口に架かる宇治橋は、檜の純和風の橋で、その美しさは伊勢の神宮の象徴とも
  なっており、遷宮の度に架け替えが行われる。大橋の守護神である饗土橋姫神社での祭儀に続
  き、古式にのっとり渡り始めが行われる。「渡女」を先頭に全国から選ばれた3世代揃ったの夫婦
  に続いて、全国の関係者や市民などが新橋を渡ってお祝いし多くの参拝者で賑わう。

(平成24年)

立柱祭 りっちゅうさい
  正殿の建築の初めに際し、御柱を立て奉る祭で、素襖烏帽子姿の小工が4組に分かれてそれぞ
  れの御柱の木口を木槌で打ち固め新殿の安泰を祈る。

御形祭  ごぎょうさい
  「御形」とは正殿東西の妻の束柱ある装飾の一種で、それをを穿つ祭儀。御形は「御鏡形」とも称
  し、円形の図様を穿つ秘祭である。立柱祭に続いて行われる。

上棟祭 じょうとうさい
  正殿の棟木を上げる祭儀。先ず正殿が古規通りの位置にあるかを測量する「丈量儀」があり、続
  いて大宮司以下が棟木から伸ばされた綱を引いて棟上げの所作をし、「千歳棟、万歳棟、曳々億
  棟」のかけ声と共に屋上の小工が御棟木を木槌で打ち固める。

檐付祭  のきつけさい
  新殿の御屋根の萱を葺き初める祭儀。

甍祭 いらかさい
  新殿の御屋根の葺き納めの祭儀で、甍覆などの金物を打つ。

(平成25年)

お白石持行事 おしらいしもちぎょうじ
  完成した正殿が建つ御敷地に敷く白石を奉献する行事。御木曳行事と同様に、旧神領の住民が
  揃いの法被姿で「浜参宮」の後、内宮は川曳き、外宮は陸曳きでお白石を運び、御敷地に奉献
  する。「御木曳行事」と同様、地元の旧神領民に加え、全国の「一日神領民」も参加する。

御戸祭 みとさい
  新殿に御扉を取り付ける祭儀。御扉が付くことは殿外造作の完了を意味する。建物の神である屋
  船大神をまつり、御扉に御鑰の穴を穿つ。
 
御船代奉納式  みふなしろほうのうしき
  御神体の鎮まる「御船代」を殿内に奉納する。 
 
洗清 あらいきよめ
  新殿竣功にあたり殿内を洗い清める。
 
心御柱奉建  しんのみはしらほうけん
  心御柱は正殿の御床下に建てられる特別な御柱で、忌柱・天ノ御柱・天ノ御量柱とも呼ばれる。
  心御柱の奉建は遷宮諸祭の中でもひときわ重んじられてきた深夜の秘事である。
 
杵築祭 こつきさい
  新殿竣功に際し、御敷地である大宮地を撞き固める祭儀。祭儀に先立ち、五丈殿で饗膳の儀を
  行い、新殿の周りを巡り御柱の根本を古歌を唱えながら白杖で撞き固める。
 
後鎮祭 ごちんさい
  新殿の竣功に際し、大宮地の平安を祈る。

御装束神宝読合  おんしょうぞくしんぽうとくごう
  天皇陛下より大御神に献ぜられる御装束神宝の式目を新宮の四丈殿において読み合わせる儀
  式。御装束は大御神の御召し物や殿内の装飾の御料、神宝は威儀物で遷宮毎に古式通り新調
  し奉納される。
川原大祓
  「仮御樋代」・「仮御船代」や御装束神宝をはじめ、遷御に奉仕する神宮祭主以下の奉仕員を「川
  原祓所」で祓い清める。

御飾  おかざり
  遷御当日、殿内を装飾して遷御の準備をする。 

遷御 せんぎょ
  大御神が本殿から新殿へとお遷りになる遷宮祭の中核をなす祭儀。100名を超える奉仕員は、
  「召立」にしたがって御装束神宝を手にして整列、天皇陛下の御定めがあった時刻(前回は午
  後8時)に大御神は大宮司・少宮司・禰宜に奉戴されて本殿から出御され、新殿へ入御される。
  天皇陛下には遷御に際して勅使を派遣され、また出御の時刻には宮中の神嘉殿の前庭からは
  るかに伊勢のかたを御拝されると漏れ承る。また前回は皇族を代表し秋篠宮殿下が参列され、
  参道沿いの各界の代表者を始め特別奉拝者が多数祭儀を見守る。
 
大御饌  おおみけ
  遷御翌日の早朝、新殿において初めて大御神に大御饌(神饌)を奉る。
 
奉幣 ほうへい
  天皇陛下から奉られる幣帛を奉納する。古くは「一社奉幣」と称され、遷御と共にひときわ重んじら
  れてきた祭儀である。
 
古物渡 こもつわたし
  古殿内の御神宝類を新殿の西宝殿に移す儀式。
 
御神楽御饌 みかぐらみけ
  「御神楽」を行うに先立ち大御饌(神饌)を奉る。
 
御神楽 みかぐら
  天皇陛下には遷御の後、神宮に宮中の楽師を差し遣わされ御神楽および秘曲をご奉納になる。
  勅使神宮祭主以下が四丈殿内の座に着き、庭燎の明りがゆれる中、深夜まで御神楽が奏でら
  れる。

                         −神宮司庁のニュースより写させていただきました

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