舞楽            萬歳楽(まんざいらく)
萬歳楽左方四人舞

  古代中国では名君が世を治める時に必ず鳳凰が現れて「賢王万歳」とさえずり、聖代を祝福するといわれていました。

  この曲はその鳴き声に象り、舞はその飛翔に象ったと伝えられています。

  帝王の文徳をたたえる舞楽で、武徳を称えた「太平楽」と共に天皇御即位の大饗において奏される大変めでたい舞楽です。

  舞人は左方振鉾(えんぶ)と同じく赤い襲(かさね)装束で鳳凰を象った鳥甲(とりかぶと)を被り、右袖を脱いで舞います。

  舞振りは荘重優雅で旋律も気高く、聖帝の治世を祝ううにふさわしい舞楽です。
 
 (神宮舞楽解説より)