舞楽      北庭楽(ほくていらく)
北庭楽(ほくていらく)
 

 この曲は平安時代前期、亭子院の御代(第五十九代宇田天皇が譲位された時期)に、平安京の宮城内、不老門(豊楽院の北門)の北庭で作ったと伝えられます。

 また、唐(618~907)に「北庭子」という曲があり、それに由来するともいわれます。

 まず三管(笙・ひちりき・龍笛)による壱越調(いちこつちょう)の前奏曲により、四人の舞人が順次舞台に上ります。

  次いで、「北庭楽」の本曲に入ると、三管に三鼓(鞨鼓・太鼓・鉦鼓)が加わり、軽快かつ華麗に舞い、更に同曲を重ねて演奏する中、舞人は退出します。


 装束は襲(かさね)装束を用い、窠(か)の紋を刺繍した鮮やかな紅色の袍(ほう)を纏い、片肩ぬぎといって袍の右肩をぬいで白地に模様のある下かさねを顕し、鳥兜をかぶります。
(平成30年神宮舞楽解説より)