舞楽     八仙(はっせん)
八仙(はっせん)

 この舞はむかし中国の崑崙山に住む八人の仙人が、時の皇帝の徳を慕って来朝し、この曲を舞ったことに由来すると伝えられ「崑崙八仙」の別名があります。

 又その舞は冠鶴(かんむりつる)の舞う姿を象ったとされ、「鶴舞」との別名もあります。

   この曲は高麗楽に属し、「破」と「急」で構成されますが、特に「急」の舞ぶりは特徴的で、舞人四人が舞台の中央により、互いに左右の袖をとりあって輪になり、そのまま一回りした後、最後に四方に分かれます。

 舞い人の装束は独特で、鳥の顔を模し、口先には小さな鈴を吊り下げた面を着けます。鈴の音色は鶴の鳴き声表しているとされ、頭には羽を広げたような形の甲を被ります。

  又、舞い人が着ける薄緑青色の袍(ほう)には、金銀色の大きな鯉が刺繍され、さらに全体には網が掛けられています。

(平成29年神宮舞楽解説より)

※神宮御神楽のページへ戻る