馬瀬神社境内で行われた馬瀬狂言  20011年 
              馬瀬神社境内での公演2011-10-29
    
 (ポインターを当ててみる写真は)馬瀬神社のご本殿
馬瀬神社御遷宮と
保存会結成60周年を祝う
  2011年10月29日馬瀬神社遷宮祭と馬瀬狂言保存会結成60周年を祝い、神社境内に特設舞台を設け、馬瀬狂言の特別公演が行なわれました。

  舞台は組み立て式で1917年(大正7)に作られたもの。2003年ごろ公民館に舞台が出来てからは使っていないとのこと。舞台の組み立ては、クレーンを使い町民40人が4時間かけて行なったそうです。

  この日の狂言の演目は3本。
○鬼清水(おにしみず)
○腰祈(こしいのり)
○末広(すえひろがり)

  狂言保存会の会員は8名。さすがに皆さん声が大きく張りがあり、舞台姿も堂に入っています。
  
 

狂言「腰祈」「末広」
  「腰祈」 は出羽三山の一つ羽黒山で修行を終えたばかりの山伏が,京都の祖父の家に立ち寄り、祖父の腰曲がりを、山伏の祈祷で直そうという話。

  試みたものの、祖父は気の毒に、祈祷のたびに、のけぞったり、這いつくばったりすることになり、怒らせてしまいます。

  「末広」は主人に言われて「すえひろがり(扇)」を京に買いに出かけた太郎冠者が、だまされて古傘を高値で買い込み主人に ど叱られる話です。

  最後にだまされた相手から教えて貰った囃子を歌って主人もなごむという「落ち」までついています。
  

        腰祈ー山伏が祖父の腰を直そうと祈祷をするが、祖父はのけぞったり…2011-10-29
 (ポインターを当ててみる写真は)「末広」-間違えて扇の代わりに古傘を買い、ど叱られる太郎冠者
                    「鬼清水」を演ずる高校生の中林君と田村君 2011-10-29
    (ポインターを当ててみる写真は)2006年秋祭りで「しびりを演ずる小6の両君 2006-9-17         
「鬼清水」を演じた二人
   この年(2011)はとてもうれしいことがありました。

  2006年に小学6年生の二人が「しびり」を演じてくれましたが、今年〈2011年〉その二人が高校生として「鬼清水」を演じてくれたことです。

  
「鬼清水」の筋書きは
主人に清水へ行って水を汲んで来いと言われた太郎冠者が、その仕事を逃れようと「あそこには鬼がいるから危険です」との言い訳を。

  そこで主人はこれを確かめるため清水へ。
清水では鬼面を被った太郎冠者に出会い脅されますが、鬼を太郎冠者と見破り、鬼面をはがして叱りつけます…。

  ともすれば、伝統芸能は後継者難といわれる中で、明るい希望を感じさせてくれました。