11月も終わりの午後の日差しは赤く、影も濃い。 船で競う若者達。大自然の中で若々しい肉体が美しい。 この神事、作り物では無い生(き)の魅力がある。
この日、この地区は祭で休み。一杯機嫌の観衆が漕ぎ手をやじっては、周囲を笑わせる。 正面の浜小屋では女性達が忙しげに漕ぎ手の世話をする。
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海間谷の衣装は、六尺褌に二本櫂のマークが入った白単衣、荒縄の帯に荒縄の襷。 漕ぐ時は諸肌になり、漕ぐごとに腰を覆う単衣がずれておこる「下帯」姿は、何故かこの神事にふさわしく、若々しく、すがすがしい。