近ごろ時代劇が流行りませんが,
大岡裁きで名高い大岡越前が若いころ山田奉行を務め,
大活躍したということです。その一例が下の本です。
  われわれには「記録にないから事実でない」と言う力はありませんし,
仮にそうであってもわずか半ページで,この面白い本にケチをつけるつも
りもありません。 大岡伝説の一例として引用させて頂きました。誤解下
さいませんように。
 けれども,山田奉行所が和歌山にあったとか,山田と紀州領松阪の
境界争いを大岡越前が解決したとか,そういう記録は奉行所文書には
ないようです。
 さすが一世を風靡した柴錬先生だけあって,これ非常に面白い本です。
この件を探すためむかし読んだのを取り出したら止められず,飯も食べ
ずに全編再読してしまいました。吉宗を主人公に準主役で大岡越前が
登場します。そう,30年ほどまえNHK大河ドラマでは米倉マサカネが
演じていました。
柴田錬三郎著「徳川太平記」新潮社