寂照寺
栄松山寂照寺(浄土宗鎮西派知恩院末)。本尊は阿弥陀如来。
徳川家康の孫、千姫の菩提を弔うため、延宝五年(1677)に知恩院寂照知鑑上人によって創建された。
無旦那寺のため、後に財政的に窮乏するが、安永三年(1774)僧月僊が来て、描いた絵を売り寺運を
回復する。

寂照寺 山門

寂照寺 本堂

 月僊 (げっせん)
寛保元年(1741)生まれ。
頼まれれば誰にでも気軽に絵を描いて、報酬を求めたので、「乞食月僊」とののしられたが、収入は
一銭も自分のものとせず、すべてを寺の再建や貧民救済に貢献したので、庶民からは大いに感謝
された。
 月僊上人の絵は、三重県美術館(津市)や徴古館(伊勢市)で見ることができる。