121.答志、和具の八幡祭   ( 鳥羽市答志町 )

伊勢志摩きらり千選
推薦のことば
答志島の和具地区も答志地区同様古くから八幡神社の八幡祭が行なわれている。 和具は上世古と下世古の2地区があり、交替で祭りを主催する。
           今か今かと射的が終わるのを待ち構える地元の人々 2013−2−26
               
 (ポインタを当ててみる画像)墨の取り合いで的は一瞬でばらばらに
大きな的に弓を射る
  祭りはその朝用意した大きな的に弓を射たあと、的に盛られた丸八の文字の墨を我勝ちに取り合うことから始まる。

  場所は和具の八幡神社の前。
  墨は持ち帰り、八幡様のご加護を願って、船や家の壁に丸八と描いて魔除けにするのである。


  皆それぞれに墨を掴むと浜辺に走り、潮で身を清め、神社境内でお神酒をいただく。これが一連のしきたりらしい
  そしてそれぞれ自分の家に丸八を書くべく家路を急ぐ。

 これが八幡祭の第一部である。

  祭全体の様子は鳥羽市の観光課でいただいた資料をご覧ください
祭り休みは3日間、港は大漁旗で埋まる
  祭りは3日間。最初の日に八幡祭があり、後の二日は地区上げてのお休み。温泉などに出かけ、ゆっくりと骨休みに使うのだそうだ。

  漁港に停泊する、ほとんどすべての船に大漁旗があがり、晴れた空に鮮やかに翻り、美しい。

  和具地区は典型的な漁業の町。9割が漁師で、後は旅館などの観光業やサービス業、それに島から通うサラリーマンという。
        漁港を埋め尽くす大漁旗の波2013−2−26 拡大
               奴行列、宿へ戻りの場面観客を笑わせて拍手拍手2013-2-26
          (ポインタを当ててみる画像)宴席で中央に並ぶ奴(やっこ)さんたち
愉快な奴行列
  2つ目のイベントが奴行列ある。

  お的の墨取が終わった後、神社の境内全体を使って宴会が始まる。そこへ、青年団の行列が乗り込んでくる。顔をそれぞれ赤青に化粧した奴(やっこ)を中心に、口上を述べつつ、そろりそろりと歩く、奴行列とでもいえるもの。

  祝宴の境内に入るまでは生真面目な口上を語り進むが、最後に境内を出て、宿に戻るときの道中では、観客を笑わせることがしきたりで、
その年の担当者の腕の見せ所。今年も若々しいギャグで喝采を浴びた。

  この行列の一番先頭は子ども(5〜6歳)の「シオフリ(潮振り)」である。潮の入った桶を持ち、笹の葉で水を撒き、あたりを清める役目。

  この装いが大変ユニークで、カメラマンの的となる。衣装は奴姿だが、腰に男根を模した一物をぶる下げている。
  素材は大根だが、彩色して実にリアルに出来ている。

  
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インフォメーション  

鳥羽市答志町和具。(2013年)弓曳き神事12:30〜12:40、奴行列14:45〜15:30。いずれも八幡神社境内近く。
その他、13:00〜14:20頃、奴行列参加者の化粧や衣装をつける様子を旧漁協の2階で撮影を許可。ただし男性だけ。

なお、この行事は男性だけで行なわれ,女性の神社境内出入りなどを嫌うので要注意。境内外では問題ない

 

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