145.大王町の鰹節   ( 志摩市大王町 )

伊勢志摩きらり千選
推薦のことば
昔は志摩随一の波切漁港があったことから鰹節の製造業者がたくさんあり、おいしいことで有名です。(大王町、16、女)
             写真提供:大王町
伝統の”いぶし”製法
大王町の波切地区は古くから、かつお節の生産が盛ん。1960年代ごろより他産地の製品に押されるなどして転業が相次ぎ、製造業者は激減してしまった。

 かつお節作りはまず、カツオの頭や余分な身を除き、大釜で煮て皮や皮下脂肪、骨を取り除く。そして、せいろにかつお節を一面に並べ下から木を燃やしていぶす。いぶしは一回1時間半ほどかかる。これを8〜十数回も繰り返す。この後、干して小刀で削り、形を整える。最後にかび付け。かびは水分を除き、脂肪を分解して上品な味わいを引き出す効果がある。干しては、かびをブラシで削り、3〜5回、かびをつけると、赤褐色の「本枯節」が生まれる。こうして半年かけ作られる。



健康食品
本節:3枚におろした後、各身をそれぞれ血合いを境に切り分けたもの(1尾から4本の節)
  を「本節」という。また、背側の節を「雄節」、腹側の節を「雌節」という。
亀節 :3枚におろしただけの身から作られたもの。(1尾から2本の節) 完成した節の形が
   亀の甲羅に似ていることから「亀節」という。

かつお節にはイノシン酸が大量に含まれており、これを摂取すると全身の新陳代謝が活性化する。また血圧を下げるなど健康食品として注目されている。

 最近は、「削り節」のような形を消費者が求め一般には「かつお節」1本を購入することはなくなり、かつてどこの家庭にもあった「かつお節削り器」は激滅の機器になった。

私もオススメ

鰹節
私は波切のある鰹節屋で育ちました。幼い頃から家中鰹節の臭いが充満し、
食卓には鰹のアラやヘソ(心臓)が山盛りだったことが懐かしく思います。
今は鰹節業は止めてしまいましたが、波切の産業の一つとして後世に残して
欲しいものです。
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インフォメーション  

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