118.小俣町新出の庚申堂   ( 伊勢市小俣町新出 )

伊勢志摩きらり千選
推薦のことば
A.1軒1軒順番に常夜灯にともす看板を廻して、夕方当番の家は常夜灯にローソクを持ってともしに行く。
  昔からの行事を大切に守っているのに感心します。子供の頃、背伸びしてともした記憶があります。
  (伊勢市、57、女)
B. 庚申待ちの行事が行われているが(現在については知らない)、これはその行事を記念して建てられた
  もの。一般には板碑などがあるが、ここでは庚申神社となっているのが珍しい。ここには、昔松の大木
  があり、相撲取りがやってきて何かをしたとの伝承があったように思う。(伊勢市、52、男)
                     庚申の日の夜   2007-7-25
庚申信仰
  小俣町新出の庚申信仰は今も生活に根付き、続いています。60日周期でめぐる干支の「かのえさる(庚申)」の日には、一日お堂を開き、夜には当番の家に寄り合い,庚申の集会を持ちます。
  新出地区は、東、中、西と3つに別れ、それぞれの地域ごとで庚申の行事を行っています。庚申信仰は神社形式とお線香を供える仏教形式があるのだそうで、新出は前者です。

  庚申参加の家は庚申の日、お堂に参って、賽銭を入れ、お祈りをし、庚申の干菓子を一ついただいて帰ります。
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更に詳しい情報
ご本尊は碧い自然石
  ご本尊は碧い自然石で、正面に庚申の文字が彫られています。新出の方の話では二見の江から移されたものとか。祭壇傍らに青面金剛の掛け軸が掛けられています。
  お堂の瓦は平成7〜8年に葺き替えられ、正面に庚申の文字、三隅に庚申ゆかりの三猿が載っています。四国の淡路島の瓦屋の製作とか。
  お堂の前の石の二つの水がめは、ともに江戸末期のもので安永八年(1779)天保二年(1831)と刻まれていました。
  右手の建物は現在は物置ですが、昔は庚申の日に夜っぴて語り合うための「篭り堂」だったそうです。

               2007-7-25
今もともる常夜灯
  堂前にある常夜灯は毎日、係りによって灯明が上げられます。
  灯篭は昭和3年に作られたもので、毎晩、ローソクが一本点る間、柔らかな光を放っています。

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インフォメーション  

伊勢市小俣町相合新出
JA伊勢小俣支店前の信号のある交差点の近く,新出農民公園の中にあり、公民館が同じ敷地にある。

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