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虫おくり
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「7月2日の半夏生の日は虫おくりの日であった。農薬のない時代、害虫の被害になやまされた。ようやく大正時代から石油に除虫菊を混ぜた液を水田に水張って散きながら稲にかけたのである。二化めい虫とうんかには泣かされた。村役場の奨励で小学校の児童がめい卵取りをすることがあった。が神や仏に祈る百姓村人の進行でもあった。各戸一人づつ出て、手に手に麦藁を束ねて結んだ「ほで」に火をつけて田の畔を廻って村境の所まで虫を送るのである。
「うんかの虫行かれ」鉦をたたいて法螺貝を吹いたが、そのひびきが煙の中に包まれて山の方へ消えていった。村のはずれでぼてが一緒に焼かれた。夕暮れ時でも虫も飛びこんできただろうが効果の程はどうだったか、昭和の初め頃まで長く続いた行事でもう60年も前のことになった。」 −大宮町史(昭和63年3月発行)より−
現在では行われていないようです。
写真は玉城町での「虫追い行事」のものです。
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