52.滝原の蛍観察会   ( 大紀町滝原 )

伊勢志摩きらり千選
推薦のことば
すごくきれいです。(伊勢市、25、女)
    大紀町昆虫館とゲンジボタル    
不思議がいっぱいゲンジ蛍の一生
  「蛍観察会」とは大紀町昆虫館が行っているもので、講師による蛍の勉強会と、場所を移動しての夜の蛍の観察会の2部がある。蛍は身近な昆虫ながら知らないことも多く、子供も大人も興味を引かれる観察会である。

  ゲンジ蛍の一生は約一年。6月の終わり頃産卵された卵は10ヶ月間川の中ですごし、餌はカワニナ(巻貝の一種)だけ。その間、5.6回脱皮を繰り返し翌年4月桜の散る頃川から上がり、今度は土の中に潜り繭を作る。6月初旬に土から出て成虫となり、光を点滅させる。光の点滅は好みのオス・メスを探し出すためのもので、好みの相手としか交尾しない。

  日本では新潟県・静岡県を境として、関東と関西で光の点滅のサイクルが違う(関東は約4秒・関西は約2秒)。交尾の後オスは死に、メスは光の点滅を止めて産卵のため生まれ故郷に帰って行く。

  このように、初夏の宵を華麗に乱舞して人々の目を楽しませてくれる蛍であるが、宵闇を舞う成虫の期間はわずか一週間というはかない命だそうだ。

  ●残念ながら昆虫館が2009年8月31日で閉館となり、このイベントも終わりになりました
神秘的な光のサイクル
  夜の観察会は大紀町滝原で毎年蛍の養殖をしていられる吉田善三郎氏の案内で、蛍の観賞のため近くの小川へと出かける。蛍はデリケートな生き物で、きれいな水の近くにしか生息しない。ここは蛍の舞うところとして有名らしく、薄闇の中にはやくも三脚をかまえたカメラマン達の姿もあった。

    吉田氏によると今年(平成16年)は、蛍を自然に還す試みとして養殖を止めてみたそうで、例年より蛍の数は少ないそうだが、あたりが夕闇に包まれる7時半頃になると草陰から光の点滅がはじまり、やがて薄い黄緑色の線があちらこちらで弧を描きはじめ、幻想的な光の乱舞がはじまる。
  はじめはバラバラだった光のサイクルがやがて一つになり、妖しいまばたきのような光のサイクルになり、また散らばっていく。なんと不思議で神秘的なことだろうか。
  
  たった一週間の命と聞いた昼の勉強会の話と重なり、蛍に対する思いを新たにする。

               大紀町滝原にて(巾田河内川祝詞橋上流側)2004ー6ー9
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大紀町滝原2004年蛍観察会は滝原の巾田河内川祝詞橋上流側で行われましたマップはそれを指示しています

 


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