108.渡鹿野(わたかの)天王祭
( 志摩市磯部町渡鹿野 (b) )
A.毎年7月23日24日両日にわたり行われる夏祭りで、この地方にある天王祭の始まりともいえる祭りである。御輿に御神体を遷し、島内各家の悪魔払いをした後、御輿を鎮座に納める御輿練りの神事をする。御輿には文政二年(1819)作とあるが、祭りの始まりは不明である。(磯部町、67、男)
B.渡鹿野のメインイベントだから!昔からあるからこれからも残したいです。(海山町、17、女)
2007-7-24撮影
「御神遷しの神事」
2007年祭当日午後6時、祭関係者が八重垣神社に多数集まり、神事が行われました。
一連の儀式の後、ご神体を御輿に移す「御神遷(おかみうつし)」の儀が行われました。紋付羽織袴で威儀を正した役人(やくびと)が暗闇の中、無言のまま厳かに執り行います。昔は、この時渡鹿野全島の明かりを消したといわれています。
その様子は拡大表示でご覧ください。
5年に一度の 海上渡御
2007年は5年に一度の海上渡御の年で、ご神体を台船にしつらえた神社にお遷しして、曳き船で渡鹿野島を一周します。
台船は竿灯で、豪華に飾られ、御座の真下に陣取った笛太鼓三味線の鳴り物と唄い手の総勢30人近くが、舟唄を歌い続けます。
夕方7時、ゆっくりスタート。海面に鳴り物が響き、夕暮れの青空をバックに竿灯の灯が点り、その心地よさはまさに別世界。
NEXTページにその様子を載せています。
海上渡御の船の竿灯2007-7-24撮影
御輿のせめぎあい2007−7−24撮影
メインは御輿練り
海上渡御の後、御輿は街に繰り出し、家々を回り、悪魔払いを行います。その後夜10時ごろからこの祭のメインイベントである神輿の練が行われます。
海岸近くの通りに鎮座櫓(階段付きの仮設神社)が用意され、御輿を持って暴走する側と、これを止めて、鎮座櫓に御輿を安置しようとする側とのせめぎ合い(「御輿練り」)が11:30近くまで続きます。
御輿側はは高校生、大学生の意気のいい若者で、「サッセー、サッセー」「サシテクレーヤー、サイテクレージャー」と叫びながら通りを走りまくります。
止め役は、この祭を心から愛する、いわば渡鹿野の大人達。「えらい、えらい」といいながら実に楽しそう。紋付羽織袴の役人(やくびと)も加わり、十数回にわたって練を繰り返し、最後に鎮座に御輿を上げて終了となります。
八重垣神社の御神体は須佐之男命で、その荒ぶる力で悪霊を一気に退散してもらうため、一年に一度街にお出ましを願うのだそうです。
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