52.さわもち
( 志摩市磯部町穴川、迫間 )
A.こしあんを柔らかな餅で包み、昔ながらの味を伝え、ほんのりとした甘さが自慢。御田植祭の竹取神事
にちなみ、竹(笹) のかわりに、餅を竹の形にして配ったのがその起りで笹餅が語源との言い伝えが
あり、磯部の名物として、すっかり定着している。(磯部町、49、女)
B.こしあんを柔らか餅で包み、ほんのりとした甘さがたまらない。(磯部町、31、男)
お皿の上の「さわもち」、青いものが蓬(よもぎ)入り
2004-7-20
磯部町の名物餅
北海道産大納言のこしあんを、100%餅米で作られた生地で巻いたもので、白とよもぎの2種類がある。ほんのり塩味が効いて風味がよく、甘さひかえめなので万人に喜ばれる。丹精込めて吟味、製造した郷土ならではの美味。
細長い形は、伊雑宮御田植祭の竹取神事にあやかったもの。この地方では笹竹が縁起物として大切にされている。笹餅が訛ってさわ餅になったという。
江戸末期に伊雑宮祭で…
現在磯部では竹内餅店(穴川)と餅喜店(迫間)の2店で製造販売されているが、今回は竹内餅店でお話を伺う。
「江戸末期、天保(1830年)のころに初めて伊雑宮の祭で売りだされ評判を呼んだそうです。勿論磯部が発祥地なんです。最近は伊勢などでも売られているようですが」
「甘さの中にちょっと塩を利かせてあるのは、この辺りの好みです」
「さわ餅の名前の由来については色々あって、私が爺さんに聞いた時は、こんな風に蓬(よもぎ)入りのもちを並べたら、『ほれ、竹にそっくりだろ』と教えてもらいました」
『竹にそっくり』を再現したのが右の写真。竹の葉のつき方に難があるがご容赦を。
2004−8−3
帰省みやげに
帰省みやげにいつも立ち寄るのが「餅喜商店」です。幼いころ食べた味が忘れなくて、東京の知り合いにかって帰りました。自家を出るのが遅い日などは、売切れて残念な思いをしたことも、何度かあります。今年の正月は、帰れなかったので恋しくなりますね。
志摩市磯部町
磯部町の名物餅。「竹内餅店(穴川)」「餅喜店(迫間)」で製造販売。
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