57.磯部町恵利原の盆踊り   ( 志摩市磯部町恵利原 ) 伊勢志摩きらり千選
推薦のことば
音頭と地踊りはとても素朴で鳴り物は一切入らず、静かな中にも情緒が漂い先祖を偲び敬愛する
磯部の郷人の心が表現されている。(磯部町、52、男)
                      16日の精霊踊り 2015-8-16
        (ポインターを当ててみる画像は)14日の盆踊り
永く受け継がれてきた地踊
  磯部町恵利原は伊雑宮に近く、戸数265人口654(2015年)の歴史豊かな町です。
  盆踊りは8月14日は自治会主催のレクレーションとして、16日は新盆さんの関係者主催の精霊供養として、恵利原区事務所の広場で行われます。

  始めに午後7時頃よりこども会による楽打ち(磯部太鼓)が1時間ほど。この楽打ちはその昔から盆踊りの人寄せ太鼓として打たれているものです。
  8時頃から、盆踊りに入りますが、最初は「磯部音頭」「奥志摩音頭」「東京音頭」と民謡を中心に踊ります。

最後に「磯部の地踊り」になります。
  なお、昔はは深夜まで踊られていましたが、今年(2015年)は午後10時にお開きとなりましたしました。
             
音頭取りが重要
 「磯部の地踊り」はおよそ9時頃から始まります。

  この踊りは伊勢志摩地方に古くから続く盆踊りの形で、鳴り物が一切入らず、音頭取りが一人で櫓の上で唄い、これに応じて踊り手が囃子を交えて踊られます。もう一つの特徴は音頭とりが歌い続ける限り何時までも切れ目なく続くことでしょう。

  踊りの振り付けと音頭の節回しは一(ひと)踊が比較的短く、踊り手はこれを繰り返すわけですが、文句(歌詞)
は物語風に長く続くものが多いようです。
  しかしいずれ七五或いは七七語調の、わかりやすい滑稽味を帯びた世間話が多いようです。

 音頭取のお一人に聴くと
「最初は書き物にあるものを歌うんだけど、だんだん自分で作りかえる人も多く、それを扇子に書いて唄うんですよ」 

櫓の上で高らかに歌う音頭とり 2015-8-14拡大 
音頭を唄う方々 2015-.08.-14  
(ポインターを当ててみる画像は)子どもたちの側から見た会場風景
盆踊りの前に
 子どもたちの磯部太鼓
   磯部太鼓は磯部町のどの地区でも昔から、夫々に継承されている太鼓ですが、ひとたび地区合同で打つと、ぴったり合うのだそうです。
   30人近く子どもたち一人ずつが、指導者の太鼓の腹を叩くリズムに合わせて、元気良く楽(太鼓)を打ちます。
  そのあと一般の大人たちの楽打ちもあり、鋭く切れの良い音が会場に響き渡りました。

  蛇足になりますが、私たちが最初にこの盆踊りを取材させていただいたのが2003年でそれから12年たっていますが、その形が少しも変わらず続いていることに驚きを感じています。 

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インフォメーション  
志摩市磯部町恵利原。恵利原区事務所前広場。盆踊りは毎年8月14日と16日に行われる。
 

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