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    松井新田  (阿児町立神)
                          立神地区から新田(南側)を見る 2004-9-11
松井仙右衛門の偉業
  松井仙右衛門(1873〜1932)は波切出身の県会議員で、産業振興の立場から波切漁港の拡大整備に功績のあった人物です。

  漁港完成後、当時の食料難にあえぐ人々を助けるべく、私財をなげうって新田開発を行いました。それがこの松井新田です。

今も名が残る松井堤防
  松井新田は現在の阿児町と大王町の境界となっている、英虞湾の東端、阿鎌川の河口にあります。

  深く切れ込んだ入り江を堤防で遮断し、その内側にあった干潟を水田(松井新田)に、水域を溜め池(汐だめ池)とし、その中央に養魚池を作っています。

  堤防は長さ約300m幅20mで端に水門があり、塩水の流入を防いでいます。松井家はこの事業で全財産を失い没落したといわれています。
(以上長岡志洲著「立神新誌」を参考)

         松井新田概略図
                  2004-9-11拡大
水鳥の楽園
現在農地として利用されているのは一部のようです。真ん中の四角の池は溜め池で、白鷺でしょうか、群れを成して飛び、今は鳥たちの楽園になっています。