137.楠部萬歳楽   ( 楠部町 )

伊勢志摩きらり千選+
推薦のことば
江戸時代中期には記録のある神事で、明治以降も続いていましたが、一時途絶えてたものを再興したものです。
   射手が腹ごしらえをする儀式 2007−1−21拡大
萬歳楽
  萬歳楽は古くから楠部に伝わる神事で、1973年以降途絶えていたものを2000年に保存会を結成し、2001年に再興したものです。形が同じかどうかは不明ですが江戸の中期(享保年間)に「萬歳楽」の記録があります。

  現在の萬歳楽は四郷の櫲樟尾(くすお)神社境内でおこなわれ、豊作を願う「豊年踊り」と破魔的な色合いの「鬼打ち儀式」の二つからなります。

  写真は鬼打ち儀式の前に射手がお神酒を頂き、握り飯(写真右隅)で腹ごしらえをする儀式です。

詳しくは伊勢市郷土資料館編集、展示図録「よみがえった萬歳楽」をご覧ください。

鬼打ち儀式
  狩衣姿の大人3人子供3人が一人づつ境内に立てられた鬼の的に、弓で矢を打ち込む行事です。

  的を射る前にまず東に向かい弓を絞って「萬歳楽」と叫ぶと周囲のはやし方が「まーんざらく」と応えます(写真左)。

  西に向かっても同様のしぐさで「萬歳楽」、「まーんざらく」となります。そして最後に鬼の的打ちとなります。

  6人が演じた後は、太鼓の合図で、押し寄せた子供達の手で鬼の的は破られ、厄除けに持ち去られます。

                  最初に東西に向かい高々と弓を絞ります 2007-1-21
        (ポインタを当て見る写真は)それに続いて鬼にめがけて弓を放ちます
           大人と子供のペアーで「由利」持って、祭壇を廻ります 2007−1−21
        (ポインタを当て見る写真は)最後は周囲の人々に餅撒きです
豊年踊り
  境内にしつらえた八畳大の舞台の上に、先ほど弓を引いた狩衣姿の6人の舞人が上り着席。

  大人と子供のペアーでそれぞれが「由利(ゆり)」を肩に抱え、中央のの祭壇の周りを3回まわります。(注:「由利」:お供え餅、みかん、干し柿、するめなどが載ったお盆状のもの)

  回る際に一歩ごとに言葉を発します。「当年の早稲は」「萬歳楽」(周囲の囃子「まーんざらく」と応える)「一粒播きで」「萬歳楽」(囃子「まーんざらく」)「荷馬車に百万杯」「萬歳楽」(囃子「まーんざらく」)と続きます。

  このように後続のペアーも、豊年の様子を景気よく囃し立て、今年の豊作を念じて回ります。祝い言葉の詳細はをご覧ください。

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インフォメーション  

伊勢市楠部町四郷、櫲樟尾(くすお)神社。
毎年1月第3日曜10:00から神社式典11:00から萬歳楽。約1時間

 


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