37.相賀湾大賀(オオカ)神社いたのうお   ( 南伊勢町相賀浦 )

伊勢志摩きらり千選
推薦のことば
大賀神社秋祭には「いたのうお」という行事がある。夏から塩漬けしたマグロ一匹をたたみ一枚程のまないたの上に載せ、神前に供えたあと、刺身のように切り刻んで村中に配る。祭礼の儀式の中で、村役人が検分という仕草をし「この魚は塩加減も上々。今年も大漁間違いなし」と大声で叫ぶ。熊野灘の漁村の祭りとして珍しいもの。(南勢町、69、男)
大賀神社にて塩漬けのマグロの出来具合を検分する吟味役  2011-11−13
神祭「いたのうお」
  「いたのうお」は推薦者の言葉通りの内容で、豊漁を祈る相賀の漁師のお祭礼といえましょう。老若限らず一般の人の参拝も多く、このお祭が土地の人々の生活と今も強く繋がっていることを感じました。

  五月頃獲った鮪や鰹を塩漬けにし、11月の祭で神前にお供えし、そのお下がりを皆でいただくというわけです。

  写真は魚を神様にお供えするため、まずよく吟味しているところです。この後「この魚は塩加減も上々…」の口上が続きます。塩漬けにするには、魚の腹を割らずに口から内臓を取り出し、そこへ塩をたっぷりいれるのだそうです。

NEXTページに2003年の「いたのうお」の様子を、詳細に載せています。

独特な風習、当屋の交替式
  神祭の終りに「新旧当屋の受け渡し式」があり、これが独特の形をとっています。

  拝殿前に机を置き、写真のような山盛りの赤飯(おやまさん)とお神酒を並べ、新旧の当屋2名(男性)が向かい合って並びます。お神酒を頂いた後、新旧それぞれが口上を述べ、終わるのですが、その後、下の写真となります。


  赤飯の上の伊勢えびは息がよく、縛った紐がはずれて暴れだし、大わらわの一幕もありました。 (2011年)
   「お山さん」  2011-11−13 拡大
               2005-11−13拡大
頭に山盛りの赤飯を載せて
   新当屋のおかみさんが、この山盛りの赤飯を竹篭に入れ、それを頭に載せ、境内を出て行きます。勿論介添えの男性が3人もついていましたが。

  何故この風習があるのかよく解りません。漁師は海に出ますから、陸にいて神社をしっかり守るのは当屋のおかみさんの仕事ということでしょうか。いずれにせよ神社の行事の中に舞姫以外で女性が参加するのは大変珍しいのではないかと思いました。

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インフォメーション  

南勢町相賀。午前10:00〜12:00、2011年は11/13でしたが日は年によって変わる可能性があります。お問い合わせは相賀地区事務所0599-64-3680へ。マップは大賀神社の場所

 

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