32.盆の精霊まつり、えっとうえっさ   ( 大紀町大内山 )

伊勢志摩きらり千選
推薦のことば
A 初盆のある家では8月8日から13日まで水向と称してショーロ棚を設け、村人の焼香を受ける。ショ
  ーロ棚には新仏の位牌を中心にそうめん、キュウリ、なすび、かぼちゃ等の野菜をお供えし香花
  (シキミ)や水もそえる。また、キュウリに足をつけて馬の形にする。このキュウリの馬はショーロ様
  のお供の馬である。そして盆には盆踊りをしてご先祖様を慰めるのである。(玉城町、51、女)
B 祭りの中でも奇祭中の奇祭。起源は戦国時代戦に敗れた軍勢の魂を慰めるためであったが、現在は
  伝統芸能として「子供えっとうえっさ」として受継がれ、祭の大迫力は一見の価値あり。
   (大内山村、37、女)

        寺浦橋の橋の上で2009−8−14 拡大
御霊をお迎えに行きます
  大紀町大内山では、全4地区(駒、真弓、米ヶ谷、川口)で初盆をむかえる家族が集まり、盆の精霊まつりが行われます。その最初に行われるのが川口区の汲泉寺の「えっとうえっさ」です。

  最初に関係者が、寺から大内山川にかかる寺浦橋まで列をなし、そこで法螺を吹き、太鼓を鳴らし、御霊を迎える式を行います。

  一行が寺に戻る頃は日は暮れ、ほの暗い周囲の山々を背景に、境内だくが明るく浮き立って見えます。

NEXTページには2003年の精霊祭りを紹介しています。

伝統のえっとうえっさ
  精霊供養のために行われる「えっとうえっさ」の起源は、戦国時代に敗れて戦死した人の魂を慰めるために始まったそうです。

  寺の境内中央に櫓が設けられ、精霊供養に参加する男性16人が、幟をもってこの櫓の周りを回ります。
 
   法螺と鉦のリズムで、最初は緩やかに歩き、段々早く、駆け足となり、最後にこの幟を一斉に倒します。

  このとき行われる掛け声が「えっとうえっさ」で、名前の由来となっています。
  この踊が新盆ヤ戦没者など供養の対象ごとに行われます。
更に詳しくはNEXTページへ
  

                                2009-8-14
               2009-8-14 拡大
盆踊りも華やかに
  えっとえっさの後は婦人会による盆踊りです。そろいの浴衣で姿よく、華やかに踊って見えました。

  境内脇では売店もひらかれ、カキ氷や飲み物、ヨーヨーや駄菓子など並びます。浴衣姿の女性がかいがいしく応対、しっとりした雰囲気の境内に彩を添えています。

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インフォメーション  
       大紀町大内山川口。汲泉寺(マップ)
 

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