212.村松町お頭神事   ( 伊勢市村松町 )

伊勢志摩きらり千選
推薦のことば
古式に従って500年以前より地域に伝わる行事である。特にお頭舞は伊勢市の無形文化財に指定されている。(伊勢市、51、男)
                  宇気比神社の境内で 2012−2−11
宇気比神社の境内で舞う
  約500年以前から続く御頭神事で、村松町の町をあげての祭りです。祭り役人だけでも180人にのぼり、朝6時から夜の11時ごろまで続きます。

  関係者一同の早朝の斎戒沐浴から始まり、午前中は宇気比神社において御頭さんの御膳調理や飾り付け、神事の祭典などが行われます。

  午後から境内で御頭舞が行われ、刀抜の行事、町に繰り出しての辻舞と続き、最後に夜8時ごろから盛大な火祭りになります

  写真の御頭は「先代さん」と呼ばれている古いほうのもので、漆の塗りも厚く大変美しいものです。
  火祭では激しくもまれるので大事を取り、1983年に奉納された「二代目」が使われています。

  地元祭礼保存会では御頭舞について次のように説明しています。→説明

幻想的な夜の辻舞
  神社での舞が終わった後、各辻で御頭舞が奉納され、日が暮れてからも数箇所で辻舞が行われます。

  辻の周囲にはたくさんの提灯が道に直に置かれ、暗がりの中で笛や太鼓が鳴り、幻想的な舞台を演出しています。

  裃をつけ紋付はかまの直会衆(なおりしゅう:地元代表)が地面に座って、神酒などを供え、お頭に捧げた後、舞がまわれます。
  舞が終わると、神楽師から「たこやー、たこやー」の声があがり、人々はこぞっておひねりを神楽しに手渡します。「たこやー」は蛸とか多幸の意味とされています。

     午後8時庄六の辻にて2010−2−13 拡大
     山の神境内、積木場で[警護]と[若衆]の応酬2010-2-13 
大篝火が天を焦がす火祭り(ツムギ火入れ)
  祭の最後を飾るのは火祭りです。
  御頭は辻をまわったあと、最後に大篝火(積木:つむぎ)の燃え盛る広場(積木場)に現れます。 すぐさま警護、祭礼係、団体役員30人ほどが提灯を持ってお頭の周囲を囲み、守ります。

  対して別の一団「若衆」30名が「えっとー、えっとー」と叫びながら、青松葉の束を篝火めがけてつぎつぎと投げ込み、炎を覆い(伏せ松葉)、そのため黒煙が激しく上がります。

  それを機に若衆が、お頭の一団に向かい勇壮な押し合いを始めます。何度も何度も、繰り返し応酬が続いた後、獅子は静かに去って行きます


  
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インフォメーション  

伊勢市村松町、国道23号を標識村松町4で海岸側に折れ、約1.8キロにある宇気比神社(獅子舞)。火祭はそこから300mほど東の、山の神の境内、積木場で行われる。
祭り全体は2月11日 6:00−23:00であるが、神社境内での獅子舞は13:00頃、火祭は20:00頃から。2012年の詳細を参考に
マップは宇気比神社を示しています

 

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